01/09/2026
【「昔だってワンオペだった」のに。
なぜ、今のワンオペ育児はこんなに苦しいのだろう?】
「ワンオペ育児はつらい」
この言葉を聞くたびと
私たちの世代の中には、少し不思議に感じる人もいるかもしれません。
「私たちの頃も、ワンオペは当たり前だったよ!」
確かに、そうでした。
「昔のお母さんはできたのだから、今のお母さんもできるはず」
と思いたい、けれど。
何やら違う。
昔のワンオペ育児と、現代のワンオペ育児は、
同じように見えて、少し「中身」が違うのですよね。
★昔のお母さんも、大変だった!
まず、ここは忘れてはいけないと思います。
昔のお母さんたちが楽だったわけではありません。
家事も今よりずっと手間がかかりました。
洗濯機だって、二層式の時代。
紙おむつもない。
夫が育児をすることも、今ほど当たり前ではありませんでした。
もちろん、週休だって、
土曜日半ドン。
そして何より、
「子育てがつらい」
「もう限界」
と口にすること自体が難しい時代でしたよね。
だから、昔を美化する必要はありません。
昔のお母さんたちも、本当に大変だったのです。
★でも、今の育児には「見えない仕事」が増えている
たとえば離乳食。
「この大きさでいいのかな?」
検索する。
「鉄分が不足しやすい」と出てくる。
さらに検索する。
「手づかみ食べが大切」
という情報が出てくる。
別のところでは、
「窒息に注意」
と書いてある。
さらに、
「お口ぽっかん」はだめ
「噛む力を育てましょう」
「自己肯定感を大切に」
「発達を見逃さないで」
「動画の見せすぎに注意」
「言葉かけが大切」
「頭の形をきれいに」
……。
一つひとつは、大切な情報です。
でも、それが毎日、何十、何百と入ってきたらどうでしょう。
現代のお母さん、お父さんは、
子どもの世話をしているだけではないのです😭
情報を集め、
比較して、
選択して、
判断して、
その結果について責任まで感じています。
「育児のワンオペ」だけではなく、
【判断のワンオペ】
にもなっているらしい。
★そして「子どもを一緒に見ている人」が減った
昔は、良くも悪くも、人がいました。
祖父母。
近所のおばちゃん。
兄弟姉妹。
近所の子どもたち。
もちろん、人間関係が濃いことのしんどさもありましたよね😅💦
だから「昔は地域でみんなで育てていた」と単純に美化するつもりはありません。
それでも、
「ちょっと見といたるよ」
「うちの子もそうやったよ」
「そんなもんやで」
と言ってくれる人が、生活の中にいた家庭は今より多かったと思います。
大切なのは、手伝ってもらうことだけではないのです。
【自分以外にも、この子を知っている大人がいる。】
これは、とても大きなことなのです。
★今は「ちゃんと育てる!」の基準も高くなった
事故を起こしてはいけない。
発達を見逃してはいけない。
栄養にも気をつける。
言葉も育てる。
自己肯定感も大切にする。
怒りすぎない。
叱りすぎない。
スマホを見せすぎない。
外遊びも必要。
絵本も読んだほうがいい。
子どもの気持ちにも寄り添う。
全部、大切です。
でも、全部を完璧にやろうとすると、
親は24時間、
「我が子専属の発達支援者」
のようになってしまいます。
それでは疲れて当然です💦
★そして、もう一つ。
昔の子どもは、今よりも
「大人の生活についてくる」
という場面が多かったように思います。
お母さんが家事をしている横で遊ぶ。
買い物についていく。
大人同士が話している間、待つ。
何もすることがなくて、退屈する。
そして自分で何かを見つけて遊び始める。
今は、
「子どもと遊んであげなくては」
「たくさん話しかけなくては」
「発達によい刺激を与えなくては」
と、親がずっと子どもに関わり続けようとしてしまうことがあります💦
でも、
子どもには「間」も必要。
子どもが見つける。
触ってみる。
失敗する。
考える。
困る。
お母さんを見る。
お母さんも見る。
目が合う。
「できないね」
もう一度やってみる。
できた。
一緒に笑う。
そんな小さなやりとりの中に、
共同注意も、
共感も、
ことばの芽もあります。
だから、
ずっと遊んであげなくてもいい。
ずっと話しかけなくてもいい。
退屈する時間があってもいい。
失敗する時間があってもいい。
お母さん、お父さんにも、自分の生活があっていい。
昔のお母さんが強かったわけでも、
今のお母さんが弱くなったわけでもないのです。
そうすると。
昔のワンオペには、
【身体的なワンオペ】が大きかった。
現代はさらに。
【心理的なワンオペ】
【情報のワンオペ】
【判断のワンオペ】
【責任のワンオペ】
まで重なりやすくなった💦
だから、しんどい😭
これから必要な子育て支援は、
一人で調べなくていい。
一人で決めなくていい。
一人で責任を背負わなくていい。
そして、
「この子のこと、一緒に考えよう」
と言ってくれる人がいること。
もしかすると現代の子育てに一番必要なのは、
新しい育児法でも、
新しい知育教材でもなく、
【子どもを真ん中にして、一緒に考えてくれる人】
なのかもしれません。
昔の育児に戻る必要はありません。
でも、
「子どもは、たくさんの人との関係の中で育つ」
という当たり前だけは、
大切にしていきたい現代の育児ですね。