21/08/2026
『日々是好日71 電子書籍と天気と村上春樹3』
それはまぁ、本を読むのが好きだったから、いつか小説家になりたいなぁ…なんてことは若い時には考えていた。でもね、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』であるとか、トマス・ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』であるとか、それはまぁプルーストでも、フロベールでも、誰だっていいのだけど、ずっと読み継がれている作品を深く読めば読むほど、俺には小説家としての才能はないという事実に気づかされることになる。
だから、そんな大それたことは、当時も今も考えてなかったしね。
だけど、本を出版したことによって、いろいろと面白いことが起こった。講演会のようなものを沖縄の高校や、なぜか宗教団体の記念式典ですることになったりとかね。ファン・レターのようなものも何通かもらった。ゲイのカップルから、あなたの本を読んで、どうしてなのか自分たちにも理由はわからないのだけど、救われた気持ちになったと書かれた封書をいただいたこともある。
それはそれでよかった。どこかで誰かが、それはもちろん知らない人なのだけど、救われたと言うのなら、こんなに嬉しいことはない。俺のはちゃめちゃな文章のどこに、人を救うような力があったのかは謎だけど。
Instagramの文章をまとめて、Amazonの電子書籍で販売することになった時に、結構真面目に考えたのよ。
俺は何を求めているのだろう?ってね。
だいたい俺はおせっかいなのよ。人生の師匠と勝手に思っている恩人がいるのだけど、彼からも言われた。おまえは本当におせっかいだよな。もう死ぬこと(彼は末期癌だった)が分かっている俺の世話を焼いても仕方ないだろう?
Amazonの電子書籍は、おせっかいのようなものなのよ。整体をしていて、本当に整えなければいけないのは、自律神経であるとか、脳だよなってことに、つくづく気づかされたのね。腰痛の痛みや、肩こりの不快感を消すことはできる。だけど、それは根本的な解決からはほど遠い。
本当の問題は、なぜそういう症状が出たのかということだから。階段から落ちたとか、30キロの荷物を背負って行軍したとかであれば、話は簡単なのだけど、そういう人はほとんどいない。
リラックスできていないことが最大の原因なのよ。
読むとリラックスできる本。
ああ、だから俺はこんな文章をずっと書いているのか。そのことに気づいた。