16/08/2026
ただ「見る」だけじゃない。すべてを自らの手で体験する!
私のもとでだしや食文化を学ぶ若い受講生とともに訪れた、
知床・羅臼(らうす)。
今回、私たちが目指したのは、単なる見学ではありませんでした。
「羅臼昆布がなぜ『昆布の王様』と呼ばれるのか、
その理由を自分の手と汗で確かめる」
羅臼昆布ができるまでには、
他の昆布とは比べものにならない二十数工程にも及ぶ途方もない手作業が存在します。
今回、
私たちは奄蒸(あんじょう)の後に小刀でハサミを入れる仕上げの3工程を除く、
ほぼすべての製造工程を漁師さんたちのご厚意で体験させていただきました!
漁師の娘さん、地元の高校生たちが手際よく教えてくれた「地域の宝」
番屋に入って感動したのは、作業の手順を優しく手際よく教えてくれた可愛い先生たちの姿です。
幼い頃から家族の昆布づくりを見て育った娘さんや地元の若い子たちが、
素早く無駄のない手つきで
「ここはこうして巻くのですよ」
「こうやってサイズを揃えて伸ばすのです」と丁寧に教えてくれる。
地域全体で、家族みんなで、
代々この素晴らしい昆布文化を守り、受け継いでいる
私たちは、船で以前のブログに描いた昆布漁の見学に
ここからは、漁の様子をお伝えします。
漁師さんは 朝5時半から10時半まで漁をして戻ってきます。
私たちは、
番屋によって、陽入れを見てから相泊港まで行くことになってましたが、
朝から空模様が・・・
「晴れてくれ〜」曇っていても漁がみれるのかな〜ととても心配な気持ちで
船に乗り込みましたが、
船が進んでいくうちに、どんどん雲が晴れてきて、第2弾の通り
しっかりと海岸線から知床羅臼の風景を堪能しました。
知床岬から帰るときに、漁をしている皆さんの船を邪魔しないように
船長さんが横付けして見せてくれました。
箱メガネを口にくわえて舵取りしながら長くて大きい
1. スマホ画面に収まらない!?
超巨大な道具「マッカ」と箱メガネの驚絶テクニック
本格的な加工に入る前に
、
まずは昆布漁で使われる特別な道具「マッカ」の迫力に圧倒されました
知床岬まで行った後に
コンブ漁の漁師さんの仕事ぶりを船の上から見せていただきました。
その見せてもらったマッカは、
スマートフォンなどの画面に到底収まりきらないほど、非常に長くて巨大!
1枚の長さが2m〜3m、
幅が20cm〜30cm以上にもなる肉厚で巨大な羅臼昆布を、
傷つけずに海底からねじり取るため、道具も特別なサイズで作られているのです。
動画にはなんとか納めました
【マッカが「長くて大きい」3つの理由】
圧倒的な長さ(5m〜10m)知床の海は地形が深く複雑なため、
水深に合わせて5m〜7m、深い場所では10m近くにもなる
非常に長い棹(さお)を使い分けます。
大きく頑丈な二股(先端部分)
巨大な昆布を根元(カブ)に近い部分でがっちりと挟み込むため
先端の二股(マッカ)も大きく頑丈に作られています。
潮の抵抗に負けない重量感
潮の流れと水圧に逆らいながら、巨大昆布をクルクルと巻き付け、
岩から「ぶちっ」とねじり切るには、道具の重みと漁師さんの強靭なパワーが不可欠です。
現在は軽さを求めてグラスファイバー(FRP)製の長い棹も使われますが
先端のマッカ部分には今でも木製、鉄製、塩化ビニール製など、
漁師さんそれぞれのこだわりが詰まっています。
実際に体験させてもらうと、
私たちはただ箱メガネで海の中の昆布を見るだけで一苦労!
漁師さんは箱メガネを口にくわえながら、
この長くて重いマッカを自在に操って昆布を巻き取りますが、
見ていても「口が疲れる…!」と痛感。プロの凄みを肌で感じた瞬間でした。
2. 漁から上がったばかり!
「生昆布」の手入れから干す作業へ
ここからは、私たちが体験した息つく暇もない手作業のストーリーです。
? 生の昆布を洗う & 根切り
漁船から引き揚げられたばかりの「生の昆布」はズッシリと重い!
専用の道具で根っこを落とす「根切り」を行います。
冷たいきれいな海水で汚れを昆布クリーナーを通して 丁寧に洗い流します
? 乾燥室につるす & 浜での天日干し
重い生昆布を、先ずは、大きさを一瞬で見極めて、ハサミを付けて乾燥室へズラリと吊るし、
乾します
夜露を吸わせる「湿らす」と、職人技の「巻く・並べる」
? 夜露に当てる「湿り入れ(しめりいれ)」
夕方、太陽の下でカチカチに乾いた昆布を、再び外に並べて
「夜露(湿気)」を吸わせます。
夜露の力でカチカチだった昆布が、しんなりと柔らかく生まれ変わります。
日によっては夜中までかかる
その後 朝から漁に出るのだから いつ寝てるのやらと思いました。
? シワを伸ばして「巻く」&「並べる」
しんなりした昆布を番屋の中に持ち込み、
1枚ずつ手作業でぎゅ〜っとシワを伸ばしながら、
くるくる巻き上げて一晩寝かせます(のし・巻き上げ)。
太陽と重石の往復!
「陽入れ」と熟成の「奄蒸(あんじょう)」
? 太陽で乾かす「陽入れ(ひいれ)」&「サイズそろえ」
一晩寝かせた昆布を再び外に出し、太陽の光で水分を細かく調整する「陽入れ」。
形や長さを綺麗に切り揃える「サイズそろえ」を行っていきます
? 旨味を凝縮させる「奄蒸(あんじょう)」
伸ばした昆布を何枚も重ね、
その上にどっしりと重い石を載せて寝かせます。
「干す」と「重石で寝かせる」を何度も繰り返すことで、
余分な磯臭さが抜け、濃厚な「旨味」と「香り」が極限まで凝縮されていくのです。
重石ものせる漁師さんとそうでない方と
方法はそれぞれ代々のやり方を受け継いでいるとのことでした。
おわりに:手に残る感触と、受け継がれるバトン
スマホに収まらない10mのマッカ、
箱メガネを口にくわえるだけで疲れるあご、
生の昆布の重み、夜露のしっとり感、重石で熟成される深みのある香り。
少しずつですが
自分たちの手と汗で二十数工程のほとんどを
体験したからこそ、受講生の目はキラキラと輝いていました。
「こんなにも手間暇がかかっていたなんて…!
これからは一滴のだしも無駄にできません」
地元の娘さんや高校生たちから教わった温かい手仕事。
そして、都市から訪れた若い受講生の手に残った感触。
単なる「食材」を超えて、
多くの人々の愛情と途途方もない手間暇によって作られる羅臼昆布。
この本物の食文化と職人たちの魂を、
私たちはこれからも大切に家庭の食卓へ、
そして未来へと語り継いでいきます!
【おまけ】
番屋で皆さんと一緒に遅いお昼ご飯をいただきました。
人数分のご飯を作りながら
陽入れした昆布をいつ入れたら良いか
確認しに、
又、台所へと、
とにかく皆んながいくつもの仕事を同時進行
そして、漸く作業がひと段落
BBQの時間となりました。
タコ漁の漁師さん
生昆布の根切りや、乾燥機に入れる迄手伝いをされてた方が材料を持ってきて
先ほどお昼ご飯作ってくれた奥様が、
私がシャワーの為にホテルに戻っている間に
職人技
準備まで完璧でした。
そして、みんなで火を囲み楽しい話しと
湿り昆布の状況を気にしながら
シカが現れる、騒動もあったり
めんめ(キンキ)の羅臼昆布で湯掻いただけが
メチャクチャ美味しくて
びっくりしました。
牛肉や鶏肉もありました。
私が、
この世でこんなに美味しい造りはあるのか〜と驚いたのは、
羅臼昆布に挟んでくれた、
サメガレイの刺身
そして、それを火に炙るという
この世でこんなに美味い魚は味わったことがない
夕景の羅臼から見る
国後島を見ながら
皆さんと話をしたかけがえのない時間
大切にしたいと思います。
湿り昆布を入れるのは
夜の遅くになりそうでした。
又来ますね お世話になりました
ありがとうございます
詳しくは http://ouchikaragenki.com/76318/?p=5111&fwType=fb